香典の金額、相場、表書きの書き方のマナーについてご紹介します。
香典は弔問や会葬に際し、香を持参し、故人の冥福を祈ったことから「香典」と呼ばれるようになりました。
表書き
できるだけ葬儀の宗教を確認した上で、適した表書きにしたいものです。
- 仏式では「御香料」「御仏前」が一般的。
- 神式では「御玉串料」、キリスト教では「御花料」で良いでしょう。
- 各宗教共通では「御霊前」で対応できます。
※ただし、浄土真宗の場合は「御霊前」とせず「御仏前」とします。
注意ポイント
・表書きは、毛筆書きが基本となっています。
・「涙で墨も薄まる」という意味から「薄墨」を使用するのが、しきたりとなっています。
・袋の表に、名目と姓名を記入し、裏の隅に、金額を記入します。
・中包みにも、姓名、住所、金額を書いておいた方が先方に対し親切でしょう。
金額の目安
施主様との関係や、持参する人の年齢、立場などを基準にして金額を決めれば良いでしょうが、参考に金額の目安を上げてみました。
- 親族
5,000円が2割程度、10,000円が4割程度、20,000円が2割程度、30,000円以上が2割程度 - 会社関係
3,000円が3割程度、4,000円が1割程度、5,000円が4割程度、500円~1,000円が2割程度 - 友人・知人
3,000円が3割程度、5,000円が5割程度、10,000円が2割程度
水引
金額によって使い分ければ良いでしょう。
- 1,000円~3,000円では、奉書紙に水引が印刷されたもの。
- 5,000円~10,000円では、奉書紙に黒白の水引があるもの。
- 30,000円では、高級和紙に銀の水引で、上質和紙が格上です。
- 50,000円以上では、高級和紙にひだ折りのあるものが良いでしょう。
持参の心得
「香典」は、地味な色の袱紗(ふくさ)か、風呂敷き(小さくたためる)に包んで持参します。むき出しのままでは袋が傷んだり汚れたりしますので気をつけたいものです。
香典を持参するのは通夜でも告別式でもかまいませんが、両方に出席する場合は、通夜に持参します。
葬儀に参列できないとき
郵送する場合は、現金書留で送るようにし、現金だけにしないで「不祝儀袋」に入れます。また、悔やみ状も必ず添えるようにします。
弔電を贈る場合は、通知を受けた人が不在の時、特別の事情ですぐ出発できないとき、葬儀に間に合わないときは、代理の人が行くかとりあえず弔電を打っておきます。弔電は略式のものなので弔電だけにはせず後日弔問するか、お悔やみの手紙を書いて追悼の意を表した方がいいでしょう。
弔辞は霊前にささげ、故人の家に保存されるものですから、形式がないといっても奉書か巻き紙に薄墨で縦書きとして清書します。上包みをして表には「弔辞」と書きます。